よく受ける質問にこんなものがあります
問 西の地平線近くに、図の月が見えた。何時ですか。
(設定は8月)
この問題の答えは、午後9時。
多くの子は、「午後6時じゃないの?!」と疑問に感じます。
実際、授業では、「三日月は午後6時に南西の空で45度で傾く」と習います。
「確かに地平線近くとかいてあるけど、南西だって地平線に近い」
傾きから、午後6時でしょ。
では、答えが間違っているのか?
いや間違っていません。
8月の三日月は、このように立ったまま西に沈みます。
実は、月の光り方の傾きは、時期によって変わるのです。
今回は、このあたりを、スッキリわかるものにしました。
ただ、この問題を出した中学は、「8月だからこの傾きだ」というように深く考えて出していません。
「地平線近くに三日月があるから、太陽は3時間前に沈んでいて、午後9時で当然」
と思っています。
まさか、まじめに勉強してきた子が、傾きの読み取りで大混乱をしているとは、
露ほども思っていません。
入試問題は、その子の一生を左右するものでもあるし、
学校側から見れば、ちゃんと考える子を選抜する場です。
読み取りで混乱する問題は、出さない方がいいですね。