図は、南を中心にした方位の図で、太陽や月の問題でよく出てきます。みなさんは、「西」と言われると、どのあたりを想像しますか。Aタイプ?Bタイプ?

Aタイプの人は、「西と言えば、西の地平線近くでしょう。少し高くなった位置は、南西だから西ではない。」
Bタイプの人は、「西と言えば、南の右側でしょう。南西?それは西の一部である。」と考えています。
どちらが正しいのか?実は、決まっていません。
理科の先生でも、イメージが違います。そのため、Bタイプの先生が作った問題を、Aタイプの人が解こうとすると混乱することがあります。
先日、こんな質問を受けました。入試問題です。
問 次の⑴~⑶の月を、選択肢から選びなさい。
⑴ 春の日の午後6時に西の空
⑵ 夏の日の午後5時に東の空
⑶ 秋の日の午前7時に西の空
*問題と解答と解説動画は、ホームページ「月」の「生徒の質問」にあります。
⑴を解こうとすると、Aタイプの人は、「太陽と月が同じ方向だから『新月』だ」と、自信をもって答えると思います。
しかし、選択肢に新月が無かったのです。
その場合は、
「さては、この作問者は、西を広くとらえる人なんだな。きっと、下の図のイメージで、三日月と答えてほしいんだな。」
と判断して、Bタイプの思考方法にあわせて「三日月」と答えれば正解です。

中学受験生(小学生)が、こんな古老のような気配りをしなければいけないとは、どこか間違っています。
しかし、実際の入試は、このようなあいまいさがあります。現実です。
文句を言ってもしょうがないので、自分が受ける中学の過去問を見て、出題者の思考方法になじんでおきましょう。
余談ですが、以前、倉橋が勤務していた塾の近くの中学の入試問題で、
「西のとらえ方」で解答が分かれる問題が出されました。
中学入試は、受ける子にとっては、人生にもかかわる大きな試験です。あいまいな出題は良くない。
会社として、低姿勢で、「西って、どのあたりを指すのでしょうか?」という趣旨の質問状を出したことがあります。
しばらく後に学校から帰ってきた返答が、一文のみ。
「読めばわかる」
解いている側が混乱していることは、作問者には通じていません。
月の問題は、方角を、ざっくりと東と南と西に3分割して考えている作問者がいることを知っておきましょう。

