今回は、覚える量を絞り少ない暗記量で、効率よく高得点を取る方法について話します。

覚えることが多い単元などでは、有効な方法です。

塾のテキストの情報量は多すぎる

塾に入って初めてテキストをもらったとき、どんな感じがするのでしょうか?
パラパラとめくると、自分の知らないことがたくさん書いてあります。

ああ、これを全部身につけたら、自分はすごい人間に変わるだろうな。
楽しみだな。

でも、本当に出来るんだろうか?
難しくて、わからないところがたくさんあるかも?
自分はできないかも?

期待と不安の混じった思いがします。

そして、実際の授業が始まると、毎日が、とんでもなくあわただしいです。
毎週毎週、新しい単元に入り、授業を受けて、テスト。

復習する余裕もなく、次の単元に入っていく。

「消化不良だ。」
「ちょっと待って。」
「一息つかせて。」

これから習う内容を見ると、まだまだ毎単元、新しい知識がいっぱい出てきます。

「これだけの量を、毎回覚えなきゃいけないのか?」
「しかも4教科あるぞ。」
「算数は、他教科の倍の時間がかかるぞ。」
「理科に回せる時間なんか、週に1回しかとれないぞ。」

もっと、覚える量を減らせないのか。
量を減らして、そこだけしっかり覚えて、テストの結果が出せる方法はないのか?

そんなうまい方法はないのか?

うまい方法は、あります!

この方法を知っていれば、
覚える量を減らし、絞り込むことができます。

結果、余裕が出ます
重要な場所を覚える時間が増え、基礎をしっかり定着できます。

テストの結果も出るため、子供自身のモチベーションが上がり、やる気が出ます

ぜひ、子供に伝えておいて欲しい方法です。

大切なところだけを、しっかり覚える

ほとんどのテキストは、
『まとめ→問題』の2部構成になっています。

まとめは、その講で学習する重要な点を述べた部分で、最も情報量が多いところです。
覚えることが中心の単元は、まとめを中心に勉強することが多くなります。

実は、まとめの内容は、
あなたにとって、重要な部分と、重要ではない部分が混ざっています

たとえば、デパートなどで放送される迷子のお知らせがあります。
「赤い服を着た3歳くらいの女の子が、お母さんを探しています・・」

この放送って、重要でしょうか?

迷子の子のお母さんにとっては、とても重要です。
しかし、ほかの方にとっては重要ではありません。

デパートに1000人にいたとして、1人のお母さんに届けたくて、この放送が流されるのです。
しかし、その1人がどこにいるかわからないため、全員に聞こえるように、放送されています。

テキストも、これと同じです。

全員が読める形になっています。
しかし、実のところ、一部の子(トップ層)に届けばいい!
その気持ちで書かれた場所が、いくつもあります。

このような部分は、テストでもめったに出ないです。
たとえ出たとしても、他の子もできないため、合否には関係しません。

あなたには、この、迷子の放送のような部分を、無視してほしいです。
もっと大切な部分を定着させることに、エネルギーを使ってほしい。

子どもが、テスト勉強する姿を見ていると、「ポイントがずれている」とよく思います。
本当に大切な部分のチェックをおろそかにして、テストに出るわけがない細かい部分に、こだわっている場合が多いです。

そういう私も・・・・

そういう私も、学生のときは、ポイントを絞って勉強するのが下手でした。
人のことは言えません。

テキストを見ると、どの部分も重要に思えて、全部をやらないと不安でした。

テキストは、ラインマーカーで線だらけ
線を引けば、勉強した気持ちになっていました

塾の講師になってからも、重要度の差がわかっていませんでした。
「生徒に、全部、伝えないといけない!」みたいに、まちがった理解をしていました。

そのため、自分の授業は、ずっと私がしゃべりっぱなしでした。
「ここは大切だから覚えておこう」を、1回の授業で何回も使い、ポイントだらけの授業をしていました。

結果、1つ1つの説明が甘くなり、本当に重要な部分の印象度が弱くなりました。
生徒の、理解度は下がりました

「先生の授業、真面目で、面白くない」
「もっと面白い授業をやって」
みたいに言われて、ひどく傷つきました。

その一方で、
「おれは、お前たちのことを思って、一生懸命説明してんだ!」
みたいな気になって、腹を立てたりしました。

今、思い返すと、ほんとうに、申し訳ありません。
私の授業が、下手でした。

本当に大切なことは、少しだけです。
その少しのことを、太い幹のようにしっかり組み立てるのが大事です。

細かい枝葉の部分は、個々の子供の発展度合いに応じて、おのずとついてきます。

あなたが勉強するときも、同じです。
1つ1つの講で、本当に大切なのは、少しだけです。
その少しの部分を見抜いて、集中して勉強する。
その方が、結果が出ます。

どこが大切か? ①見分け方

では、どこが大切なのか?
どう見分けたらいいのか?

簡単な方法があります。
基本問題に出ている部分が、重要なところなんです。

あたりまえだ!
そう言われそうですが、その当たり前なことが、勉強で、あまり利用されていません。

多くの人は、まとめの部分にマーカーで線を引きます。
その学習方法はOKです。

でも、余分な部分に線を引いている人がとても多いです。

基本問題にも出ていない部分にマーカーを引いて、一生懸命覚えようとする人がとても多いです。
(自分が、そうでした)

どこが大切か? ②抽出の仕方

予習型の塾の方と、復習型の塾では、多少方法が違いますが、ポイントは同じです。

☆予習型の塾の場合

① まとめを読む。
このとき、マーカーは使わない。(線を引くなら鉛筆で。)

② 基本の練習問題を解く。
解答合わせをする。

③ まとめにもどり、基本の練習問題に出ていた部分を、マーカーで線を引く。
マーカーのついた部分を、覚える。

☆復習型の塾の場合

① 授業を聴く。
② 基本の練習問題を解く。解答合わせをする。
③ まとめにもどり、基本の練習問題に出ていた部分を、マーカーで線を引く。

つまり、はじめから、マーカーで線をひかないこと。

基本の練習問題を解いたあとで、まとめにもどり、基本問題に出ていた部分をマーカーで抽出させること。

ほとんどの人は、まず、まとめをマーカーで線を引きながら、時間をかけて読みます。
結果、まとめが、きれいな線だらけになります。
どこがポイントか、わからなくなります。

そして、練習問題を解き、解答合わせをして、終わりです。

これでは、自分の定着の弱いポイントが、はっきりされないまま、勉強終了です。
非効率です。

効果的な手順

効果的な手順は、
① まとめを、軽く読む。
線を引くなら、鉛筆で。
あまり、まとめ読みで、エネルギーを使わない。

② 基本問題を解く

③ まとめにもどり、基本問題に出ているところをマーカーでチェック
自分がわかっているところは、マーカーは不要。

④ 線のついたところを、覚える(理解する)

これが、効率の良いやりかたです。

なぜ、問題を解いた後で、マーカーで線を引くのか?

まとめと練習問題の意味を考えればわかります。

まとめは、その単元で覚えておきたいことが、網羅されています。
よく出ることろと、ときどきしか出ないことろが混ざっています。

練習問題は、まとめの重要部分を使いこなす練習場です。
迷子の放送のような細かい知識は、練習問題では問われません。

たとえば、知らない俳優ばかりが出る外国の映画を見るとします。
次々、俳優が出てきます。
でも、誰が重要人物なのか、後半にならなきゃわからないです。

ときには、すべて見終わったあと、ああ、この人が重要な役柄だったのね!
そう思うことも多々あります。

勉強も、それと同じ。
練習問題を解かなきゃ、何が重要かわかりません
だから、基本問題を解いたあとで、マーカーを使うのです。

すると、本当に大切な少ない情報だけが、くっきりと目立つことになります。

最初からマーカーで引くと、至る所に線を引いて、結局、何がポイントか見えなくなります。

周辺をまとめて覚える

ならば、練習問題だけ、繰り返し解けばいいじゃないか。
そう言われそうです。

練習問題だけ解くのは、お勧めしません。

それは、練習問題が、重要なことが一面でしか問えないという弱さがあるからです。

たとえば、以下の知識を伝えたいとします。
「植物は、水と二酸化炭素を材料にして、光の助けをかりて、でんぷんを作る。この働きを光合成という。」

この時、練習問題では
問:光合成で、水とともに材料として必要になる物質はなんですか?
答:二酸化炭素
のように出ます。

このとき、練習問題を繰り返し解き、「二酸化炭素」「二酸化炭素」と呪文のように繰り返し覚えても、テストでは、「水」の方を聞かれることもあります。
「水」の方は覚えていなかった!では、困ります。

やはり、まとめに戻って、問われたところの周辺を、まとめて覚えてほしいです。

例が並んでいたら、最初の2つだけでOK

まとめ内で、重要な場所とそうでない場所が、はっきり分かれた場合はいいのです。
重要でない場所は、無視すればいいのです。

困るのは、重要な知識の横に、迷子の放送のようなどうでもいい知識が並ぶことがあります。
特に、例が並べられている場所は、注意が必要です。

たとえば、
 イネ科の植物
  例:ムギ・トウモロコシ・ススキ・エノコログサ・ヒエ・アワ

このようなとき、前半の例は重要ですが、後半の例は重要ではありません。

重要でなければ、テキストに載せるな!
そう言われそうです。

倉橋は、塾のテキストの執筆をしていました。
めったに出ないことを知りながら、テキストに載せるのは、次のように考えているからです。

・出る可能性は、わずかだけどあるぞ。
・入試に出たときに、「テキストに載ってないじゃない!」と
 クレームがつくといやだな。
・安全策を取って、とりあえず載せておこう。

テキストに載っているのは、よく出るものだけではありません。
めったに出ないものも載っているのです。

めったに出ないものに、あなたの大切なエネルギーを使う必要は、まったくありません。

イネ科の例のように、
ぱらぱらと例が述べられているときは、はじめの2つを覚えれば十分

勉強は、工夫すれば、もっと短時間で効率よくできます。
結果的には、そちらの方が、成績が伸びます。

この学習法を、ぜひ試してください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。